〈近日中に東芝に関する内容を削除します〉

1.維持した理由
                                
 私は、自分一人のためなら、取材攻勢が始まった時に閉鎖していました。マスコミの方
による深夜を問わない取材攻勢が始まるなど、生活への負担が増えて来て耐え難かったか
らです。つい先日も、何の約束も無かったのに、全国紙の支社の方が零時半過ぎに電話を
かけて来られて、起こされると言うことがありました。記者の方は夜勤のお仕事中かもし
れませんが、私は次の日に備えて寝ている所でした。いくら何でも零時半にかけて来るの
はおかしいと思いました。これ以上詳しいことは後段の〈閉鎖に向けてのご挨拶〉をご参
照下さい。                                   

2.残念だったこと                              
 私は、東芝が法的措置をちらつかせて来た時も、実際に仮処分申請を行った時も、私は
臆することはありませんでした。今後も東芝と対峙することからは降りません。しかし、
ネット上で注目を浴びることからは降りたいと思います。              
 7月22日の夜に行われた、東芝、町井副社長様との会談は、残念なことに物別れに終
わりました。先様は「言葉使いが悪かった点は謝罪しますが、それ以外の対応について
は、今現在も正しい判断だったと考えています」とおっしゃったので、非常に残念でし
た。今後、東芝との間での交渉は、公正な立場に立てる方に立ち会っていただき、その方
の言葉での発表していただいた方が信憑性も高まると思いました。          
3.悪戯メールのこと                              
 悪戯メールが殺到するのは耐えられませんでした。内容はもちろん、量だけでも常軌を
逸しておりましたので、メールを受信すること自体が大きな負担となっていました。 
悪戯メール数は8000通以上に上りましたが、そのほとんどが、goo社が発行する無料メ
ールアカウント
によるものでした。運営者のpront社の方に、何か対策はとっていただ
けないかお願いしたのですが、「受信する方で対処して欲しい」としか答えていただけま
せんでした。受信後に発信元がgooのメールだけ別フォルダに移動させる設定にはしまし
たが、送り付けられる量自体が膨大でしたので、大きな負担でした。有償のメールアカウ
ントで悪戯メールを送って来る人はまれでしたので、無料メールアカウントの発行方式を
改善すればよいのではないかと思いました。受け取る側で振り分け処理をすることは可能
ですけれども、発行時の受付方法を改善すれば悪戯に使う人は減るのではと思いました。

4.マスコミの方に控えて欲しかったこと                   
 一部のマスコミの方が、事前のお約束を無視なさったことも残念なことでした。特別に
難しいことをお願いしたのではありません。「電話して来られるのは23時までにして下さい」
とか、何日に一度連絡を下さいと言う簡単なものでした。深夜に電話で起こされたり、約束
の期日に連絡が無いので問い合わせても音沙汰が無く、後になって無視されていたことが分
かるのは、残念なことでした。その一方で、約束事を最後まで守って下さる方もいらっしゃい
ました。                                      
 余談になりますが、筑紫哲也さんはTBSのNews23の中で、私の録音のことを「傍受
れたものです」との説明を行っておられましたが、明かな間違いですので、訂正して下さ
ることをこの場からお願いしておきます。傍受とは、第三者が盗み聞くことです。国語
辞典を引けばすぐに分かることです。                       
 もし電話でのやりとりを当事者が録音することが違法だと言うなら、コピー機メーカー
リコー社が「顧客センターで受ける電話のやりとりを全て録音し、内容をチェックし
た上で必要があれば、取締役が客先に直々に出向く」と言ったサービスを行うこともでき
ないはずです。                                   

                 

                                    

〈閉鎖に向けてのご挨拶〉

 私は7月21日をもってホームページを閉鎖しました。正確には主要な内容を
削除したものです。                         
 関心を持って下さった方々に心からお礼を申し上げます。賛否を問わず真剣
な意見を寄せて下さったことに、感謝いたします。            
 閉鎖の告知を受けて「中途半端で止めるな」とか「逃げるのか」と言った声
も届きました。しかし、私は東芝とのやりとりから降りるのではありません。
見せ物になっている座から降りたいだけなのです。もし、今回の出来事が消費
者全体に関わる問題だとおっしゃる方がいるなら、その方が私の代わりにお立
ちになってもよいと思います。暴言を浴びた本人でないと抗議できないと言う
物ではないはずです。そして実名や住所がネット上で書き立てられても平気な
ら、どうか私の代理人として東芝に対して下さい。            
 私は東芝と対することに恐怖は感じませんでした。ただ、いつの間にか見せ
物になっていることに耐えられなかったのです。インターネット上で声を上げ
る以上多数の方の目にさらされることを覚悟しているべきだったと思います。
しかし、まだマスコミが取り上げない内は、生活を侵されることはありません
でした。                               
 2週間程前にマスコミの取材攻勢が始まってから、生活は崩れ始めたと思い
ます。どなたかにお送りしたメールが、どういう訳か掲示板に貼り込んである
のを知った時は、本当に愕然としました。それも、宛名の方はきれいに消して
あって、私の方だけ個人情報が載っている形だったので、単なるミスで漏れた
とも思えませんでした。もちろんマスコミの方にも信頼できる方はいました。
私がホームページを維持したのは、何かを得ようとしたからではありません。
マスコミに取り沙汰された頃から、ホームページは閉じて普段の生活に専念し
たかったです。今まで維持したのは、関心を寄せて下さった方に無断で閉じる
のは無責任ではないかとのご意見をいただき自分でもそう思ったからでした。
自分のことだけ考えれば、これから先東芝との間でどんな結果が出ようと、人
目にさらす必要は無かったと思います。結果を公表しなかったらしなかったら
で、「裏で金をもらった」などと騒ぐ人がいることと思いますが、そのような
ことはいたしません。近日中に東芝の方とお会いするつもりですが、マスコミ
の方に立ち会っていただくつもりです。そしてその結果は、新聞なり雑誌を通
して知らされることと思います。どうか皆さんはそれで結果を確認して下さい。
 私は、今もなお東芝に対しては臆するところはありません。東芝以外の力に
よって、持ち応えられなくなったのが自分でも残念です。東芝が仮処分申請
を出した時も、決して臆することはありませんでした。         
 最後になりましたが、応援して下さった方、そして時には厳しい意見を寄せ
て下さった方、ありがとうございました。皆さんのご活躍をお祈りします。