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ペンタゴン報告




ブッシュ米大統領:
就任後初の議会演説 大型減税早期実施訴え
 

2001.02.28 毎日新聞



 【ワシントン27日清宮克良】ブッシュ米大統領は27日午後9時(日本時間28日午前11時)から上下院両院合同会議で、就任後初の議会演説を行った。大統領は2011年度まで10年間で1兆6000億ドルに上る大型減税を早期に実施する必要性を訴えたほか、「教育、医療、年金、環境、軍事」の優先分野に予算を重点配備する考えを表明した。
 今回の演説は米大統領が毎年1月に行う一般教書演説に相当し、就任直後のため議会で施政方針を明らかにした。演説は約45分間に及び、選挙公約の大型減税政策などの内政課題に大半の時間が割かれた。

 大統領は「制限のない歳出は財政赤字という危険な道のりをたどる」と財政引き締めの必要性を強調し、債務削減額の目標を今後10年間で過去最大の2兆ドルとすることを明らかにした。さらに、不測の財政需要などに備えて1兆ドルの緊急基金を創設することを提案した。

 重点予算に関して大統領は「素晴らしい学校教育、質の高い医療、安心できる年金、改善された環境、強力な軍事にために配分する」と、選挙公約を実現していく考えを表明した。

 具体的には社会保障(公的年金)やメディケア(高齢者向け医療保険制度)などに810億ドル、軍事や教育などに260億ドルをそれぞれ増額する方針を示した。

 ブッシュ政権は安全保障面で米本土ミサイル防衛(NMD)構想を重視している。大統領は演説でサイバーテロなど「21世紀の脅威」に備えるため、軍隊の近代化の必要性を唱えた。