声 明
2000年5月9日

全国法の華被害対策弁護団連絡会議
代 表 藤森克美
代 表 茨 木 茂
事務局長 釜井英法


 本日、宗教法人法の華三法行の主宰者である福永法源こと福永輝義及び同宗教法人幹部11名が逮捕された。

 当弁護団は、捜査機関の決断と行動を支持するとともに、今後、起訴・公判手続おいて、宗教法人による本件巨大詐欺事件の全容が明らかにされることを期待する。

 当弁護団は、1996年(平成8年)9月26日、同年10月8日の2回にわたって「法の華(ゼロの力学)被害110番」を実施した。その結果、多数の被害相談が全国各地から寄せられたことを受け、全国各地で「法の華被害対策弁護団」が結成された。民事訴訟の提起も相次ぎ、現在、法の華三法行を被告とした損害賠償請求事件は、当弁護団が把握している事件だけで全国で別紙係属事件一覧表のとおり原告数1,115名、請求総額約54億5300万円にも上っている。

 そのうち、福岡地裁では、本年4月28日、「被告らの勧誘行為等の目的、手段及び結果等に照らせば、右勧誘行為は、宗教として社会的に相当なものとして許容される範囲を逸脱した違法なものであって、不法行為を構成することは明らかである。」として、原告の請求をほぼ全額認め、法の華三法行及び福永法源外3名に対して約2億2700万円の支払を命ずる判決が言い渡されている。
 
 現在も当弁護団には、法の華関係の相談が多数寄せられており、未だに法の華三法行による被害が尽きない状況にある。最近は、本人以外の家族からの相談も増加しており、1件当たりの被害金額も増加するなど被害内容は一層深刻化している。
 
 そのような状況下で、法の華の主宰者である福永本人が逮捕されたことは極めて大きな意味がある。当弁護団は、現在も法の華三法行の中で「修行」と称して金集めをさせられている方たちが、法の華・福永法源の真実の姿に気付き、彼らの支配下から脱して社会復帰されることを心より望むものである。
 
 当弁護団としては、今後も、被害回復・被害根絶に向けたあらゆる可能な手段を追求していくつもりであるが、当面、被害者及びその家族の方たちのために、全国的に5月18日に法の華被害110番を実施するとともに、追加提訴をしてゆく予定である。