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日栄訴訟 「社員に偽証させた」−−弁護団、元法務部長らを告発

2002.07.02 西部朝刊 28頁 社会 (全502字) 毎日新聞

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 違法な取り立てが社会問題化した商工ローン最大手、日栄(本社・京都市)が、大分地裁で係争中の集団訴訟で社員に偽証させたとして、日栄・商工ファンド対策全国弁護団(木村達也団長、64人)は1日、同社の元法務部長ら元社員2人と顧問弁護士1人を偽証教唆容疑で大分地検に告発した。同容疑での告発は全国で初めて。この日は偽証させられたという大分市内に住む元社員の男性(52)も記者会見した。

 告発状によると、元法務部長らは、同地裁で債務者ら14人が日栄に約5760万円の過払い金返還などを求めた不当利得返還訴訟を有利に進めるため、社員に偽証させることを計画。昨年12月17日の証人尋問で、日栄大分支店の顧客管理担当の男性に、実際には子会社の日本信用保証に債権回収をさせていたのに、債権回収をさせていないなどと偽証させた疑い。証拠として、木村団長は、偽証のために日栄が準備していた想定問答集を提出した。

 今年4月に退社した元日栄社員の男性は大分市の弁護士会館で記者会見。「他の裁判でも偽証させられている社員がいると思う」と訴えた。

 日栄広報部は「詳しい内容が分からないのでコメントは差し控えたい」と話した。【井上元宏】