インターネットで薬物売買の被告に実刑 東京地裁 1997年12月から98年11月にかけ、インターネットを通じて麻酔薬「クロロホルム」や向精神薬「バルビツール酸」などの薬物を違法に販売したとして、毒物及び劇物取締法と麻薬及び向精神薬取締法違反の罪に問われた元京都大大学院生加藤栄一被告(33)に対し、東京地裁は22日、懲役1年6月、罰金20万円、追徴金25万円(求刑懲役2年6月、罰金20万円、追徴金25万円)の判決を言い渡した。 高津守裁判官は「研究者の立場を悪用し、匿名性のあるインターネットを利用して多額の利益を得ており悪質だ」と述べた。 判決によると、加藤被告は毒劇物販売業の登録をしていないのに昨年10月、埼玉県和光市の元運送会社員(29)=婦女暴行未遂事件で懲役2年の実刑が確定=に対し、無断で研究室から持ち出したクロロホルム約500ミリリットルをインターネットと郵便を使って3万円で販売。このほか、東京、千葉、名古屋の計4人にクロロホルムやバルビツール酸を5万―13万円で売った。 |