松本智津夫被告の検察側冒頭陳述から



炭疽(たんそ)菌の培養等

 被告人は、九二年夏ころ、遠藤に対し、「ボツリヌス菌以外の細菌では、何が強力なのだ」と尋ね、同人が、「炭疽菌が強力です」と答えるや、同人に対し、炭疽菌の入手を指示した。そこで、遠藤は、そのころ、当時医学関係の研究をしていた在家信者から、炭疽菌のワクチン株を入手し、これを保管した。そして、教団幹部の上祐史浩(後に、教団「ロシア担当」)は、教団幹部の滝沢和義(後に、教団「科学技術省」次官)らを使って炭疽菌を散布するための噴霧装置の開発や炭疽菌を大量に培養する装置の開発を行い、教団幹部の渡部和実と豊田亨(ともに後に、教団「科学技術省」次官)らが作製した「ウォーターマッハ」という噴霧装置を亀戸道場に設置し、付近住民に対する無差別大量殺人を行うため、九三年六月から七月にかけ、前後二回にわたり、亀戸道場から外に炭疽菌を散布したが、噴霧装置の噴射が高圧であったため炭疽菌が死滅したことから、悪臭を発しただけで、それは失敗に終わった。












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